天皇退位問題

 選択肢は3つ。
 1)退位を認めない。摂政が代行する。
 2)特例法。
 3)皇室典範改正。

 皇室典範改正では憲法第4条違反になるから話にならない。
 摂政か特例法かの2択で、特例法なら憲法違反にならないだろうという判断。

 そもそも、天皇の退位がないほうがおかしい。
 でも明治憲法下では天皇が権力を持っていたから、権力争いによって退位させられることも考えられ、退位はなかった。
 で、昭和憲法になり、象徴天皇制になった。
 権力がなくなったのだから、退位を認めるほうが自然である。

 憲法違反の恐れがあるのに、なぜ天皇陛下からの発案なのか?
 もし国会議員が「天皇の退位」を言い出したら国賊と呼ばれる。
 天皇陛下が表明する前に、政府が皇室典範改正を発案すれば憲法問題にはならなかったが、それは不可能。
 やはり天皇陛下からの発案でなければならなかった。

 民進党が「特例法は憲法違反になる」と主張したとき、菅義偉官房長官は「内閣法制局で検討する」と言ったが。
 ずいぶんと内閣法制局を信頼しているような感じ。
 内閣法制局に憲法論の天才がいるのかもしれない。

 ↓『日テレNEWS24』天皇生前退位 制度化は「憲法改正が必要」(2016年8月22日)
 天皇陛下の生前退位をめぐり、内閣法制局などが、将来にわたって生前退位を可能にするためには、「憲法改正が必要」と指摘していることが新たに分かった。
 天皇陛下のお言葉について安倍首相は「重く受け止める」と表明したが、政府は憲法との整合性をいかに保つか、難題に直面している。政府関係者によると、憲法と法律との整合性をチェックする内閣法制局などは、生前退位を将来にわたって可能にするためには「憲法改正が必要」と指摘しているという。
 これは憲法第1条で天皇の地位は日本国民の総意に基づくと定めていて、天皇の意思で退位することはこれに抵触するという理由。


 このニュースを見たとき、「なんだ、これ?」と思って。
 憲法第1条って退位には関係ないじゃん。
 でも「天才(内閣法制局)が言っていることだから」と少し考えてみた。
 憲法第1条は、天皇という特別な存在は、神などに与えられたものではなく、国民の総意に基づくものだ、と言っている。
 つまり象徴天皇制。
 皇室典範の改正で退位を実現したら、この憲法第1条で規定されている象徴天皇制を変えなければならない、ということだろう。
 天皇の発案で法律を作るのは象徴天皇制ではない。
 象徴天皇制をやめるということは、根本から憲法を作り直さなければならない。
 民進党は「陛下の希望を実現しなければならない」と言っているようだが、それでは象徴天皇制を破壊することになる。
 天皇陛下もそれは望んでいないだろう。

 政府はかなり前からこの問題を検討してきていて。
 特例法しか方法がないという結論に至ったのだろう。
 その議論に民進党は追いついていない感じ。

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天皇退位問題

 ↓『日本経済新聞』民進、天皇退位で典範改正を主張 「特例法には違憲の指摘」(2016/12/22)
 民進党は21日の常任幹事会で、皇位継承などに関する論点整理を了承した。天皇陛下の退位の制度化は「恒久的な皇室典範改正によるべきだ」と主張。政府が検討する「一代限り」の特例法での対応は「違憲の疑いを生じさせるとの指摘もある」と疑問を投げかけた。ただ、野党内でも日本維新の会などは特例法に傾いており、議論は割れている。
 天皇陛下の退位を巡る政府の有識者会議(座長・今井敬経団連名誉会長)は今の天皇に限り退位を認める方針で、特例法での対応を軸に調整を進めている。自民、公明両党は政府の立場を基本的に支持する方向だ。
 一方、民進党は論点整理で憲法2条で皇位継承に関し「皇室典範の定めるところにより」と明記していると指摘。特例法については「『その天皇固有の問題がある』という判断につながり、適切でない」「時の政権与党による恣意的運用の危険性を排除できない」と否定的だ。「次期通常国会で必要な皇室典範の改正を実現すべきである」と結論づけた。


 民進党が言う「特例法は憲法違反」というのが理解できなくて。
 これのネタ元は首都大学東京教授の木村草太だと思われる。

 ↓『BLOGOS』皇室典範どこまで変えるべきか - 木村草太(首都大学東京教授)(2016年12月02日)
一代限りの特別法の是非については、憲法第2条の文言との関係も問題となる。
憲法には、この事項は「法律」で定めよと規定した条文が幾つかある。例えば、第10条は「日本国民たる要件」つまり国籍配分基準は「法律でこれを定める」と規定し、第92条は「地方公共団体の組織及び運営に関する事項」を「法律で」定めるとしているが、特段、「国籍法」とか「地方自治法」といった法律の名称を指定していない。
この点、「法律」には、あらゆる場合に適用される基準・原則を定めた一般法と、特定の対象にしか適用されない特別法とがある。憲法が「法律」で定めよと規定している場合は、その事項について、一般法で定めても、特別法で定めてもよい、と考えられる。例えば、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項」については、「地方自治法」という一般法の他に、大都市地域のみを対象とする「大都市地域における特別区の設置に関する法律」などの特別法も制定されている。
これに対し、憲法第2条は、皇位継承について「皇室典範」で定めよと指定している。これは、皇位継承が政治利用される危険を防ぐために、そのルールは一般法の形で明確に定めておくべきであり、特定の皇位継承にしか適用されない特別法の制定は好ましくない、との趣旨を表明するものとも読める。そうすると、一代限りの特別法には、違憲の疑いがある。


 「との趣旨を表明するものとも読める。そうすると、一代限りの特別法には、違憲の疑いがある。」
 木村草太のように憲法第2条を読んだ場合は違憲の疑いがあるが、木村草太のように読まない場合は違憲の疑いはない。
 内閣法制局の横畠裕介長官は、「『皇位は皇室典範の定めるところにより継承』という憲法2条は、皇室典範だけでなく、特例法などの別法もそれに当たる」と答弁している。

 まぁ、特例法になるでしょう。
 で、それに対して木村草太が違憲の裁判を起こせばいいこと。
 で、裁判所が「違憲ではない」と判断して終わり。

 ↓『アゴラ』民進党が、皇室典範について論点整理に止めたのは結構なこと 早川忠孝(2016年12月21日)
仮に民進党が皇室典範特例法違憲論を民進党の統一見解にしてしまうと、国会で皇室典範特例法を制定して天皇の譲位(生前退位)制度を創設した時に民進党は、筋として憲法訴訟を提起しなければならないことになる。
立法府である国会が皇室典範特例法を制定した時に、違憲立法審査権を持つ最高裁判所が当該皇室典範特例法を違憲無効だと判決するだろうか、ということを考えると、私は、理屈の付け方は色々あるだろうが、最高裁判所は結局違憲無効判決は出さないと見ている。
憲法第2条には「皇位は世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。」と書いてあるではないか、皇室典範特例法は皇室典範とは別のものだから、これでは憲法の明文の規定に違反することになる、というのが皇室典範特例法違憲論を主唱される方々の議論なんだが、皇室典範特例法も憲法第2条に規定する皇室典範に含まれると解釈してしまえばそれで終わりになる議論である。


 「皇室典範特例法も憲法第2条に規定する皇室典範に含まれると解釈」
 私の素人考えでも、そう思う。
 天皇の退位についての法律だから、これは皇室典範に属するものだろう。
 ただ、これは「特例法の位置づけ」という話であって、「憲法第2条の解釈」とは違う話だが。

 「憲法第2条の解釈」で言えば。
 肝要なのは天皇の即位や退位は法律によって定められるということ。
 明治憲法であれば、皇室典範は皇族会議で決められ、国会の議決は必要なかった。
 現在では「天皇の地位は国民の総意」であるのだから、明治憲法のそれではダメと憲法第2条は言っている。
 それが「国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」。
 特例法であっても、それは国会で議決される法律である。
 木村草太は憲法第2条の意味合いを変えて主張している。
 重要なのは「国会の議決」である。
 それが明治憲法との違いである。
 木村草太が違憲の裁判を起こしても、それが認められることはないだろう。

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仕事納め

 明日から連休。
 でも今回の連休は何も予定がない。
 とりあえず撮り溜めたドラマを見て、部屋の掃除ができればいいかな?
 あっという間に休みが終わってしまいそうだが、無為に1週間過ごすのも、それはそれで。

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天皇退位問題

 ↓弁護士・田上嘉一氏の解説が分かりやすかった。
 生前退位を認めることに関する憲法上の問題について
 なぜ皇室典範は生前退位を認めていないのか

 天皇家という一家の問題だから、天皇家で家族会議を行って決めればいいと、私たち国民は思うわけで。
 だから国民の大多数は退位に賛成しているのだろう。

 で、天皇の即位や退位については皇室典範で規定されること。
 皇室典範の改正は、普通の法律と同じ手続き。
 皇室典範はこれまでにも改正されているし、ハードルが高いわけではない。
 しかし、今回の問題は憲法と絡んでしまう。

 天皇陛下が退位を望んで国会が皇室典範の改正をしたとなると、憲法第4条(天皇の国政への関与の禁止)に抵触する可能性がある。
 誰かが裁判を起こしたら、裁判所は違憲と判断する可能性が高い。
 そうすると天皇陛下の退位が無効になってしまう。

 これを回避するには、政府案である特別法にするしかない。
 天皇陛下の意に反した特別法であるから、「天皇に指示された」とは言えないだろう。

 「どうしても皇室典範改正で」となると、その前に、憲法第4条を改正して、天皇の国政への関与を認めるようにしなければならない。
 しかし、そんな明治憲法に戻すような憲法改正を天皇陛下も望んでいないだろう。

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小池都知事と公明党

 ↓『JIJI.COM』公明との協力に意欲=来夏の都議選で-小池都知事(2016/12/15)
 東京都の小池百合子知事は15日、来夏の都議選での都議会公明党との選挙協力について「改革を進める仲間同士で(足を)引っ張り合うのは効果がない。緻密な調整ができる仲間を増やしたい」と述べ、意欲を示した。都議会閉会後、記者団に語った。小池氏は都議選に候補者を擁立する意向を示している。
 公明は、議員報酬削減をめぐり対立した都議会自民党との連立解消を宣言。小池氏は「東京大改革に向け一緒に歩けるという(意思)表示だと思う。大変心強い」と改めて歓迎した。
 ただ、小池氏との選挙協力について公明の東村邦浩幹事長は「選択肢の一つだが、政策の部分では100%同じではない」と述べ、政策面でのすり合わせを優先させる考えを示した。
 都議会では、議員報酬削減をはじめとする議会改革の議論が、自民対非自民の形で進む可能性が出てきた。公明は、主要会派が改革案を話し合う検討会を離脱し、来年2月の議会に独自案を提出する方針。都議会民進党も検討会の議論が停滞を続ければ、条例案を出す構えを見せている。
 これに対し自民の高木啓幹事長は「検討会のテーブルで議論し、合意できる案をぜひ作ってもらいたい」と述べ、各会派に検討会での議論再開を呼び掛けた。
 都議会は、小池氏が豊洲市場(江東区)の盛り土問題の「けじめをつける」として、自らの給与を5分の1(3カ月)減額する条例を全会一致で可決し閉会した。


 創価学会を宗教法人として認可しているのが東京都だったはず。
 そりゃ、都知事には逆らえないだろう。

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